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暦のズレ 2

  • 執筆者の写真: 弘陽 松下
    弘陽 松下
  • 2023年6月20日
  • 読了時間: 3分

皆様、こんにちは。或いは、こんばんは。


今回は、暦のズレ、の二回目です。


暦のズレについて、

前回よりも少し詳しくお話をいたします。


まず、

二十四節氣で表す一年は何日間であるか

というお話をします。


太陽や地球、月など、

星の動きの軌道が正円であることを前提として

一年間をおよそ「三百六十日」とし、

太陽の軌道を二十四分割することで

一つの節氣の日数をおよそ「十五日間」としました。


しかし、

実際の太陽の観測と季節の変化の観測から

太陽の移動周期は約三百六十五日であり、

その軌道は正円ではなく、

二十四に分けた各節氣の変化も

一様に十五日の周期ではない

とわかりました。


そこで、

長期間に亘る季節の変化の観測結果と

太陽の軌道の観測結果を照らし合わせ、

各節氣の日数を予測して割り出し、

全体として約三百六十五日間で収まるよう

二十四の節氣を振り分けて、

暦として使用していたようです。


暦のズレのお話に戻ります。

太陽の動きから

「一年はおよそ三百六十五日」

であることがわかりました。


一方、

月の満ち欠けと太陽の昇降を対応させると

「一ヶ月はおよそ三十日」となることがわかり、

一ヶ月が十二回繰り返されると、

大体同じ季節になることがわかったので

「十二ヶ月を一年」

としました。


そうすると、

月の満ち欠けを基にした暦では

「一年はおよそ三百六十日」

となりますが、

実際の太陽の昇降を計測して得られたのは

「一年はおよそ三百六十五日」

という結果でしたので、

約五日間のズレが生じます。


もう少し詳しく説明しますと、

太陽の動きと地球の傾きに伴う陰陽の推移により

暖暑涼寒の変化が起こり、季節が生まれます。

季節の全体的な周期は、

太陽の移動周期と同じになりますので、

およそ三百六十五日間です。


一方、

月の満ち欠けを基にした暦の場合、

その周期はおよそ二十九と半日であることがわかり、

実際には

一ヶ月が二十九日と半日

ということになります。


更に

一年である十二ヶ月を掛けると、

およそ三百五十四日間になります。

詳細に計測してみると五日どころか、

約十一日間もズレが生じることがわかり、

太陽の動きをもとに表した「季節」と、

月の動きを基にした「暦」が

年を追うごとに日数的に段々とズレる、

つまり、

季節と暦が合わなくなっていくことが

わかってきました。


ただ、

同じ春でも暖かい春の年や

寒い春の年があるように、

全く同じ状態の季節が

毎年巡ってくるわけではありませんし、

各節氣も均等に十五日間ずつではなく

節氣ごとにばらつきがあり、

それも年ごとによって違いがでてきますが、

それらを予め予測できる二十四節氣は、

農業などの生産生活を営む上で

非常に重要な暦となります。


また、

はっきりと変化の分かる月の満ち欠けの方が

月の区切りとしてわかりやすかったことから、


月の満ち欠けの周期を

「十二ヶ月を区切る暦」として、


二十四節氣を

「陰陽の推移と季節を見る暦」として


併用するようになります。


今回はここまでです。

次回は改めて、

二十四節氣と四季の区切り方、を見ていきます。


皆様の健康のために

精一杯施術させていただきます。


弘陽はり灸院を、

どうぞよろしくお願いいたします。


6月20日

二十四節気:芒種

(6月6日~6月20日)

七十二候:梅小黄

(6月16日~20日)

(うめのみきばむ)


弘陽はり灸院 院長 松下 弘陽

 
 
 

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